NECは2010年8月24日、図書資料管理業務システムをSaaSで提供する「GPRIME for SaaS/図書館」の販売を開始した。図書館や地方公共団体などの蔵書の管理・検索・予約・貸出・返却システムや利用者管理システムといった基幹業務システムを、NECのデータセンターからSaaSで提供する。

 同SaaSは「図書館の基幹業務に必要なすべての機能を、SaaSで提供する」(NEC)。具体的には、(1)貸出管理や返却管理、利用者管理、予約管理、督促管理、蔵書管理といったバックエンドの業務系機能、(2)Webサイトを使った蔵書検索や貸し出し予約、メールマガジン作成といった対外系機能などだ。

 NECによれば同SaaSを使うことで、個別にシステムを開発する場合に比べて、5年間のTCO(総所有コスト)を最大30%削減できるという。既に新国立劇場の情報センターが、同SaaSを8月下旬から利用している。

 NECは今後3年間で、約100の公共図書館や組織内の図書室・資料室への提供を目指す。さらに「GPRIME for SaaS」ブランドで、地方公共団体向けSaaSを拡充していくとしている。