全米レコード協会(RIAA)を含む13の音楽業界団体は米国時間2010年8月19日、ネット中立性の実現に向けた取り組みにおいて、著作権侵害などの不正行為を識別する仕組みの導入促進を訴える書簡を米Googleに送ったことを明らかにした。

 Googleはネット中立性に関する規制の枠組みとして米Verizon Communicationsとの共同提案を8月9日に発表している(Googleの公式ブログ記事)。共同提案では、「有線ブロードバンドは消費者がすべての合法コンテンツにオンラインアクセスして希望するアプリエーション、サービス、デバイスを利用できることを原則とし、ISPは合法コンテンツを差別あるいは優先付けするべきではない」との考えを強調した。

 音楽業界団体は、これに「深い関心がある」として、コンテンツ保護に関する提案の詳細を説明するようGoogleに求めている。音楽業界団体は「いかなるインターネットポリシーの取り組みも、ISPなどに対して不正行為検出手段の導入を許可および奨励することが不可欠だ」と主張。現在の法規制は米国クリエーターにとって不十分だと指摘し、合法と非合法の識別について、Googleや他の関係者、米連邦通信委員会(FCC)、米国議会と協力していきたいと述べている。

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