総務省の原口一博大臣は、2010年8月19日の政務三役会議で、V-High帯を利用する全国向け「携帯端末向けマルチメディア放送」の開設計画の認定について、「電波監理審議会に更地の状態でもう一回議論をいただくことにした」と報告した。

 総務省は2010年8月17日の電波監理審議会(第956回)で、開設計画の認定についての諮問を行っていた。今回、総務省は案を提示しておらず、電監審が自ら判断して答申を行う。これについて、「総務省が具体的な競争のやり方や業者の選定まで案を示してやっていくのは良くない。オープンな場でしっかりと議論していただいて、慎重に事を進める」という趣旨の説明をした。

 原口大臣はこうした趣旨の諮問を可能にした法改正の提案者は自分であると説明したうえで、「どこの国から見ても、誰から見ても公正で公平な競争条件をしっかりと担保する」、「後は電監審の議論を粛々と見守って、最後は私たちが決断する」と述べた。