米ヒューレット・パッカード(HP)は2010年8月6日(現地時間)、会長兼CEO(最高経営責任者)兼社長のマーク・ハード氏が辞任したと発表した。臨時CEOにはキャシー・レスジャックCFO(最高財務責任者)が就任した。
マーク・ハード氏が辞任する理由は、元契約社員へのセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)。元契約会社社員からの申し立てによりHPが調査した結果、ハード氏の行動はHPのセクシュアルハラスメント規定に違反してはいなかったものの、社員の行動規範である「SBC(スタンダード・オブ・ビジネス・コンダクト)」に違反していたという。ハード氏はプレスリリース上で、「自分のビジネスマンとしての経歴においての指針となっていた“信頼、尊敬、誠実の基準および規範”に沿わない事実があると理解した」とコメントしている。
臨時CEOのキャシー・レスジャックCFOはHP在職24年で現在51歳。2007年1月からHP全般の財務を統括するCFOを務め、臨時CEO就任後もその職を継続している。
HPによればレスジャックCFOは自らを次期CEO候補から除外している。HPは時期を表明していないが、次期CEOは社内外の候補者から選考し、会長の選考も並行して進めるという。