2010年8月6日、IANA(Internet Assigned Numbers Authority)が未使用のIPv4アドレスブロック二つをアジア太平洋地域の地域インターネットレジストリーであるAPNICに割り振ったことが明らかになった。

 IANAが公開している「IANA IPv4 Address Space Registry」にある割り振り状況を参照すると、今回割り振られたアドレスブロックは「49.0.0.0/8」と「101.0.0.0/8」の二つ。未割り振りのIPv4アドレスは残り14ブロック、総アドレス数に占める割合は約5%となった。

 ただし、事実上の残りアドレスブロックは9ブロックとなる。というのも、未割り振りのIPv4アドレスブロックが残り5ブロックとなった段階で、世界に五つある地域インターネットレジストリー(AfriNIC、APNIC、ARIN、LACNIC、RIPE NCC)に各1ブロックを割り振ることになっているからだ。9ブロックは、総アドレス数に占める割合では約3.5%となる。

 IPv4アドレスの消費をウォッチしているAPNICのチーフサイエンティスト、ジェフ・ヒューストン氏は、「IPv4 Address Report」というWebサイトでIPv4アドレスの在庫枯渇時期の予測を公開している。この値はさまざまな要因を基に計算しているため、IPv4アドレスが枯渇するXデーの予測もたびたび変動する。現在の予測では、2011年6月16日にもIANAのIPv4アドレスの在庫が枯渇するとしている(関連記事)。

 IANAは、IPアドレスの割り振りや管理をしているICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)の一機能。IANAが地域インターネットレジストリーに割り当てる「/8」のアドレスブロックは、実際には1677万7216のIPv4アドレスのかたまりである。