写真1●ソフトバンクモバイル本社で開催された職業体験ワークショップ
写真1●ソフトバンクモバイル本社で開催された職業体験ワークショップ
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写真2●グループに分かれて企画のアイデアを出し合う
写真2●グループに分かれて企画のアイデアを出し合う
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写真3●iPhoneを使った聴覚障害者支援システム「モバイル型遠隔情報保障システム」
写真3●iPhoneを使った聴覚障害者支援システム「モバイル型遠隔情報保障システム」
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 ソフトバンクモバイルは2010年8月6日、視聴覚障害や四肢機能障害を持つ高校生8人を本社オフィスに招き、同社での仕事を体験するワークショップを開催した(写真1)。このワークショップは、東京大学先端科学技術研究センターが主催する大学体験プログラム「DO-IT Japan 2010」の一環として開催されたもの。

 DO-IT Japanは、障害を持つ若者の大学進学や就職を支援するためのプログラムである。東京大学先端科学技術研究センターが主催し、ソフトバンクモバイル、富士通、マイクロソフトの3社が共催する。4回目の開催となるDO-IT Japan 2010では、全国から選抜された障害をもつ高校生11人、高卒生10人、大学生12人が4泊5日の合宿を行い、大学受験や大学での学習を支援するソフトウエア、IT機器の使用方法など実践的な知識を学習するほか、共催企業のオフィスを訪問して職業体験を行う。

 今回のワークショップでは、携帯電話の新しい「料金プラン」と「テレビCM」を企画する仕事を体験した。まず、同社で実際に料金プランの企画を担当している社員とCM企画を担当している社員が講師となり、料金プランの仕組みとCM作りの工程を説明。その後、2人ずつ4グループに分かれて企画のアイデアを出し合った(写真2)。

 聴覚に障害を持つ参加者は、同社が2009年4月から無償提供している聴覚障害者向けサービス「モバイル型遠隔情報保障システム」を利用して講義を聴いた(写真3)。このサービスは、iPhoneで取得した音声データを、遠隔にいる通訳スタッフがリアルタイムに文字データに変換してiPhone画面に表示するというもの。聴覚障害者のiPhoneにマイクロホンを接続し、通訳スタッフの携帯電話と通話状態にすることで音声データを送信する。変換後の文字データはインターネットでiPhoneに配信されるため、聴覚障害者はiPhone1台で録音しながら文字データを読むことが可能になる。