日本通信は2010年7月30日、同日から販売を開始したスマートフォン向けSIMカード「talkingSIM(トーキングシム)」で、「テザリング機能」をサポートすると発表した。装着したスマートフォンをモバイルWi-Fiルーター化する機能で、定額料金の範囲内で利用できる。

 テザリング機能は、無線LAN機能を持ったスマートフォンをワイヤレスモデム化して、ノートパソコンなどのアクセスポイントとして使える機能。スマートフォンのデータ通信機能を利用するため、持ち歩く機器が少なくなり、1つの回線を有効利用できる。talkingSIMでは現在、動作検証中で、順次Webサイトに情報を公開してゆく。

 talkingSIMは、SIMロックフリーのスマートフォン向けSIMカードで、月額3960円の定額でデータ通信を利用でき、1050円分(最大25分に相当)の通話も付属する。NTTドコモの通信網を借り受けて運用しており、データ通信速度は上下とも300kbps超(ベストエフォート)の制限がある。

 テザリング機能は、iPhoneやバージョン2.2以降のAndroid端末が搭載しているが、国内の通信事業者は制限を設けており、使用禁止または料金が高額になっている。talkingSIMは、ユーザーが自分でSIMロックフリー端末を用意すれば、この機能が利用できるため、安価な選択肢となる。ただし、海外の端末の場合、TELEC (テレコムエンジニアリングセンター)の技術基準適合証明が必要。