写真1●ソフトウエアアプライアンスを無償でダウンロードできる「SUSE Gallery」
写真1●ソフトウエアアプライアンスを無償でダウンロードできる「SUSE Gallery」
[画像のクリックで拡大表示]

 米ノベルは2010年7月27日、ソフトウエアアプライアンスを無償でダウンロードできるWebサイト「SUSE Gallery」を公開した(写真1)。アプライアンスは、OSとその上で動くソフトウエアのインストールやその設定などを済ませたもの。コンピュータに直接、もしくは仮想化ソフト上で稼働する。

 SUSE Galleryには、ソフトウエアベンダーやオープンソースソフトを開発するコミュニティなどが、アプライアンスをアップロードする。ユーザーはそのアプライアンスを利用することで、ソフトのインストールや設定といった手間をかけることなく、それぞれが開発したソフトウエアやシステムを気軽に試せるようになる。ただし、SUSE Galleryにアップロードできるアプライアンスは、OSにノベルの「SUSE Linux Enterprise Server」(SLES)もしくはSLESの基になる「openSUSE」を利用したものに限定される。

 SUSE Galleryは、ノベルが2009年に始めたSUSE Appliance Programの一環。SUSE Appliance Programは、アプライアンスの積極的な利用を目指し、ソフトウエアベンダーなどにアプライアンスを作成するためのツールなどを提供している。

 ノベルは、SUSE Galleryを無償で利用できるようにすることで、アプライアンスを配信する中心的な立場にしたいとしている。企業がクラウドコンピューティングやサーバーの仮想化を利用する機会が増えるにつれ、それらの環境で使うアプライアンスの利用が増えている。アップロードできるアプライアンスをSLESもしくはopenSUSEを使ったものに限定して、同社のOSをアプライアンスの業界標準にすることを狙っているようだ。