手のひらサイズの新型「Kindle」
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Kindle各モデルの仕様比較
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 米Amazon.comは米国時間2010年7月28日、6インチディスプレイを備えた電子書籍リーダー端末「Kindle」の新モデルを発表した。第3世代(3G)回線のほか、新たに無線LAN(Wi-Fi)にも対応したモデルと、無線LANのみに対応した廉価版モデルの二つを用意した。同日より予約注文を受け付けており、8月27日から世界170の国、地域に向けて出荷を開始する。価格は従来と同じ189ドル。廉価版モデルは139ドル。

 きょう体のサイズを従来よりも21%小さくし、重さを15%軽量化した。電子ペーパーディスプレイのコントラストを改善しており、明るい陽差しの中でも見やすいという。バッテリー駆動時間は1回のフル充電で最大1カ月。データ保存容量は2倍に増やし、約3500冊の電子書籍を保存できる。また、ページ切り替えの速度を20%高めるなどユーザーインタフェースも改良した。

 きょう体のカラーは、従来のホワイトに加え、9.7インチ「Kindle DX」の新モデルと同じグラファイト(黒)も用意する(関連記事:Amazon.com、コントラスト改善した新型「Kindle DX」を379ドルで投入)。

 外形寸法は、縦7.5インチ(約191mm)×横4.8インチ(約122mm)×厚さ0.335インチ(約8.5mm)。重さは、3GとWi-Fiの両対応モデルが8.7オンス(約247g)、Wi-Fi対応モデルが8.5オンス(約241g)。バッテリー駆動時間は、無線通信機構をオフにした場合で最大1カ月、オンの状態では3GとWi-Fi両対応モデルが10日、Wi-Fi対応モデルが3週間である。

 Amazon.comは6月21日に、6インチKindleを259ドルから189ドルに値下げした。書籍小売り大手の米Barnes & Nobleが同日「NOOK」端末の価格を259ドルから199ドルに下げたことを受け、それよりも10ドル安い価格にした。このときBarnes & NobleはWi-Fi接続のみに対応した廉価モデル「NOOK Wi-Fi」を発表し、その価格を149ドルに設定した。そこで今回、Amazon.comはこの廉価モデル対抗製品を新たに投入し、その価格も10ドル安くしたというわけだ(関連記事:Amazon.comとBarnes&Noble、電子書籍リーダー端末を値下げ)。

 米国ではBorders Groupもこの7月に電子書籍市場に参入している。同社はカナダKoboが開発した「Kobo eReader」という端末を149ドルで販売している(関連記事:米書店大手のBorders、電子書籍の販売を開始)。

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