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 台湾のスマートフォンメーカーHTCは現地時間2010年7月27日、中国向けの端末にも同社名を冠し、中国でブランド戦略を展開すると発表した。これまで同社は中国においては、2006年に50%超の株式を取得して子会社化した「Dopod」のブランド名で製品を提供していた。

 米メディア(Wall Street Journal)は、「かつて携帯端末のOEMとして知られていたHTCだが、今や同社ブランドは世界で知られるようになった。成長速い中国のスマートフォン市場でも自社ブランドを展開し、中国の消費者に直接アピールするのが狙い」と報じている。

 中国で販売する自社ブランド端末は当初、「HTC Desire」「HTC Wildfire」「HTC Tianxi」「HTC Tianyi」の4機種。いずれも「HTC Sense」と呼ぶ独自ユーザーインターフェースを搭載する。詳細は明らかにされていないが、Wall Street Journal誌によれば、「これらのうちDesireとWildfireの通信事業者はChina Unicom(中国聯合)になる」という。

 TianxiとTianyiは、China Mobile(中国移動)向けの新端末になる。いずれもタッチスクリーンを備える。前者はWindows Mobileを、後者はAndroidをそれぞれ搭載するという。販売時期は2010年の9月か10月になる見通し。中国の大手家電量販店GOME Electrical Appliances Holdingが販売を手がける。

 HTCのCher Wang会長は発表資料で、「HTCのブランドを中国で展開できることを誇りに思う。使い勝手を重視した当社製スマートフォンを中国の消費者に届けられることを楽しみにしている」と述べている。

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