米Microsoftは米国時間2010年7月23日、同社のWebブラウザ「Internet Explorer(IE)8」のフィルタリング機能「SmartScreen」がこれまで防止したマルウエアのダウンロードは10億件にのぼったと発表した。

 SmartScreenは、旧版IEで提供していたフィッシング対策機能「Phishing Filter」をさらに拡大したもので、悪質なサイトを識別するための新たな技術を組み込んだ。フィッシングサイトへのアクセスを警告するだけでなく、不正なプログラムを配布しているWebサイトへのアクセスを遮断する。

 同社によると、2009年8月時点でSmartScreenが防止したマルウエアダウンロードは約7000万件で、1カ月当たり約1800万件遮断していた。当時のIE 8の普及率は約15%で、現在は1.7倍の約26%に拡大している。しかし前月比の防止件数は5倍増えており、「SmartScreenは常に向上し続けている」と同社は主張している。

 また、独立系セキュリティ調査機関である米NSS Labsは、2009年8月と2010年3月に実施した調査で、米Mozilla Foundationの「Firefox」や米Googleの「Chrome」などと比べて、IE 8はソーシャルエンジニアリング型攻撃の防止手段として最も優れていると評価しているという。

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