写真1●NTTコミュニケーションズ グローバル事業本部の中田勝己副事業本部長
写真1●NTTコミュニケーションズ グローバル事業本部の中田勝己副事業本部長
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写真2●シンガポールとベトナムに建設するデータセンターの概要
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写真3●データセンター間コネクティビティサービスのメニュー
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 NTTコミュニケーションズは2010年7月22日、シンガポール、ベトナムにデータセンターを開設すると発表した。2010年度第3四半期に建設を開始する。また2010年9月より、アジアと米国のデータセンター数カ所で、同社バックボーンを利用した接続サービス「データセンター間コネクティビティサービス」の受け付けを開始する。

 「ユーザー動向を見ると、アジア地域では東京、香港、シンガポールなど複数のデータセンターを“ハブ”として使うケースが増えている。これらのハブ拠点でのデータセンター事業とネットワーク環境を強化する」(NTTコミュニケーションズ グローバル事業本部の中田勝己副事業本部長、写真1

 「シンガポール セラングーン データセンター」は2011年度第4四半期、ベトナムの「ホーチミンシティ データセンター」は2011年度第2四半期にサービスを開始する予定(写真2)。収容可能なサーバーラック数は、シンガポールは約2500、ホーチミンは約200~300程度になる見通し。

 「データセンター間コネクティビティサービス」は日本、香港、シンガポール、米国西海岸のデータセンターで提供される。帯域保証型の「タイプA」と、ベストエフォート型の「タイプB」の2種類の回線を用意した(写真3)。価格はタイプAが個別見積もり、タイプBは最大伝送速度が10Mビット/秒の回線が月額10万円、100Mビット/秒の回線が30万円。

 データセンター間を接続する従来のサービスとの最大の違いは、コストだという。「一般にデータセンター同士を接続する場合、WANに加えてデータセンター内のネットワークにも個別に料金がかかる。今回のサービスでは、データセンター内のネットワークも料金に含まれており、ラックからラックまでを接続できる」(NTTコミュニケーションズ担当者)。NTTコミュニケーションズの試算では、同程度の速度の回線で比較した場合、従来のWANサービスを使うよりも30%ほど安くなるという。