米Appleが現地時間2010年7月20日に発表した2010会計年度第3四半期(4~6月期)決算は、売上高、純利益ともに四半期ベースで過去最高となった。売上高は157億ドルで、前年同期の97億3000万ドルから61%増。純利益は、32億5000万ドル(希薄化後の1株当たり利益は3.51ドル)で、同18億3000万ドル(同2.01ドル)から78%増加した。

 米メディアの報道(New York Times)によるとアナリストが予測した当期の売上高は147億5000万ドル、1株当たり利益は3.12ドルだった。Appleが発表していた事前予測値は、売上高が約130億~134億ドル、1株当たり利益が約2.28~2.39ドルだった。

 Steve Jobs最高経営責任者(CEO)は「すべてにおいて我々の期待を超える驚くべき決算だ」と述べている。

 当期に販売した「Macintosh」パソコンの台数は前年同期から33%増加して347万台となり、四半期ベースで過去最高を記録した。スマートフォン「iPhone」の販売台数は840万台。年末商戦のあった2009年10~12月期の874万台、前期の875万台には届かなかったが、前年同期の521万台に比べ61%増加した。

 4月3日に発売したタブレット端末「iPad」の販売台数は327万となった。一方で携帯音楽/メディアプレーヤーの「iPod」は前年同期から8%減の941万台。当期の粗利益率は39.1%で、前年同期の40.9%から低下した。

 売上高を地域別にみると、米大陸が62億2700万ドルで前年同期から39%増。欧州が41億6000万ドルで同66%増、日本は9億1000万ドルで同63%増加した。アジア太平洋地域は同2.6倍の18億2500万ドルと最も高い伸びを示している。

 Peter Oppenheimer最高財務責任者(CFO)は、2010会計年度第4四半期(7~9月期)の業績見通しとして、売上高が約180億ドル、希薄化後の1株当たり利益は約3.44ドルと予測している。

 なおAppleは7月19日、iPadを同じ週の23日から香港、ニュージーランド、シンガポール、メキシコ、オーストリアなど新たに9つの国と地域で販売すると発表した。iPadは4月3日に米国で販売開始した後、5月28日に日本や、英国、カナダ、オーストラリアなど9カ国で発売された。販売地域はこれで19カ国・地域に広がる。Appleは今後も世界各地に拡大していくとしている。

[発表資料(決算)]
[決算表(PDF文書)]
[発表資料(iPad)]