米Dellは米国時間2010年7月20日、マルウエアに強いWebブラウザー「Dell KACE Secure Browser」を発表した。仮想化環境でFirefoxを動かすため、高いセキュリティを実現できるとしている。同社のDell KACE事業部門がWebサイトで無償提供を開始した。

 Dell KACE Secure Browserでは、アプリケーション仮想化技術を使って、Firefoxのインスタンスを実際のコンピュータやOSから切り離して動かす。Firefox経由でマルウエアの攻撃を受けたとしても、その影響がOSに及ぶことを避けられる。攻撃などで修正された環境も容易に修復できる。ホワイトリストとブラックリストを参照する機能も備え、危険なWebサイトやWebアプリケーションの利用を未然に防げる。

 インストール用パッケージには、FirefoxのほかAdobe ReaderやFlashコンテンツ再生プラグインも入っており簡単にインストールできるという。システム管理アプライアンス製品「Dell KACE K1000 Management Appliance」を使うと、パソコンへのDell KACE Secure Browserの配布や制御といった管理作業を集中的に実施することが可能。

 Dell KACEは、Dellが2010年にシステム管理技術を手がける米KACEを買収して新設した事業部門。システム管理アプライアンス製品や各種ITソリューションを提供している。

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