独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)は2010年7月15日、2010年度の「日本OSS貢献者賞」と「日本OSS奨励賞」の候補者推薦募集を開始した。2010年8月31日まで、電子メールで受け付けている。

 「日本OSS貢献者賞」は、影響力のあるOSS(オープンソースソフトウエア)プロジェクトを創設した開発者、世界的なプロジェクトで活躍する開発者、コミュニティ運営やドキュメンテーションなどでOSSの普及に貢献した個人を表彰するもの。2005年に第1回を実施、今回が6回めとなる。

 2009年度はLinuxカーネルのメモリー管理機能などに貢献した小崎資広氏,Mozilla Japan 代表理事の瀧田佐登子氏,Linuxカーネルの仮想化機構などに貢献したFernando Luis Vazquez Cao氏,PostgreSQLのドキュメント整備で活躍した本田茂弘氏が受賞した。

 「日本OSS奨励賞」は、過去1年間にOSSの開発や普及で活躍した個人やグループを表彰するもの。2009年に新設され、今回が第2回め。

 2009年度は教育用ポータル向けCMS「NetCommons」を開発した国立情報学研究所 教授の新井紀子氏、WebアプリケーションフレームワークCakePHPの普及に貢献した安藤祐介氏、FlashのオープンソースリポジトリSpark projectを立ち上げた新藤愛大氏、PHPマニュアル翻訳プロジェクトの高木正弘氏、運用監視ソフトウェアZABBIXの日本コミュニティZABBIX-JP代表の寺島広大氏、高校生ながら自作のプログラミング言語を公開しRubyの改良も行った林拓人氏が個人部門で受賞。団体部門ではOSSを活用した授業を行っている山形県立寒河江工業高等学校の情報技術科と、北海道で活動するコミュニティのLOCALが受賞した。

 募集要領や推薦書のフォーマットはIPAのホームページに掲載している。