米Jaspersoftは米国時間2010年7月14日、MySQLおよびJavaの展望に関する調査結果を発表した。多くのオープンソースコミュニティが、米Oracleの米Sun Microsystems買収によってOracleに移管されるJavaとMySQLの将来を悲観したが、買収が完了した今ではOracleをJavaとMySQLの管理者として好意的にとらえる企業が多いという。

 OracleがSunを買収したことにより、MySQLから他のデータベースへ切り替えるという企業はわずか5%だった。47%はMySQLの使用を継続すると答え、まだ判断する時期ではないとする回答者は19%だった。なお、切り替えを考えている企業は、代替品としてPostgreSQLを一番に挙げた。

 OracleのもとでMySQLの開発と革新が進むと期待する回答者は43%、従来通りと見る回答者は35%。悪化を懸念する回答者は22%だった。

 Oracleの管理下に置かれたことで、MySQLを使用する意向が「以前より高まった」という企業は22%、「従来と同じ」は56%だった。「以前より薄れた」という意見は22%あった。

 またJava標準化プロセスについては、今後「悪化する」とみる回答者は20%だった。「変わらない」と「改善する」がそれぞれ40%だった。

 Oracleは2009年4月にSun買収計画を発表し、当局などによる長い調査期間を経て今年1月に買収手続きを完了した(関連記事:OracleのSun買収、ついに決着)。買収計画が明らかになったときから、MySQL関連の開発者やユーザーは、OracleがMySQLをどのように扱うか懸念を示していた(関連記事:[解説]Sun買収により,3年越しでMySQLを手に入れたOracle)。

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