セキュリティフライデーは7月13日、アクセスログ収集ソフトの新版「VISUACT-Hシリーズ」を発売した。2ポートのパケットを同時にキャプチャする「デュアルキャプチャ」と、パケット解析のスループットの改善を実現することで、高速かつ大量なファイルサーバーを含む環境にも1台で対応できるようにした。

 「VISUACT」シリーズは、ファイルサーバーを接続したLANスイッチのミラーポートなどを経由して、やり取りしている通信パケットをキャプチャするソフト。キャプチャしたパケットの中から、ファイルサーバーが使うSMB(Server Message Block)/CIFS(Common Internet File System)のメッセージを解析し、利用者に分かりやすい形で表示する。Windowsのファイルサーバーや、Sambaを使ったLinuxのファイルサーバー、NASなどのサーバーがやり取りしている内容が把握できる。

 VISUACT-Hシリーズでは、2つのキャプチャ先からのパケットを同時に処理できる「デュアルキャプチャ」に対応した。アルゴリズムを見直すことで、解析のスループットを3倍以上に高めた。これらにより、別々のLANスイッチにつながる複数のファイルサーバーがあったり、通信経路を2重化したりしている場合でも、1つのVISUCT-Hシリーズだけで処理でき、システム構成を簡素化できる。これまでは、2つあるいは3つのVISUACTシリーズを併用しなければならなかった。

 VISUACT-Hシリーズの価格は、サーバーのライセンスが1台当たり180万円、クライアントは50万円から。8月20日から出荷する。

■変更履歴
最初の段落で「2種類のパケットを同時にキャプチャする」としていましたが、正しくは「2ポートのパケットを同時にキャプチャする」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2010/07/14 14:10]