シマンテックの河村浩明社長
シマンテックの河村浩明社長
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 シマンテックは2010年7月8日、同社の事業戦略説明会を開催。2010年5月に同社社長に就任した河村浩明氏は、今年度の重点施策を解説した。

 河村氏が挙げた重点施策は以下の4つ。(1)「パートナーにおけるシマンテックシェアの向上」(2)「OEMパートナーへのエンベデッドソリューション」(3)「Big Enterpriseにおけるビジネス強化」(4)「クラウドサービスプロバイダー(CSP)」。

 (1)は、販売パートナーが取り扱うシマンテック製品の割合を向上させること。そのために、販売パートナー向けのプログラム「シマンテックパートナープログラム」を強化する。

 同プログラムでは、販売パートナーを4種類の「レベル」に分けて、上位レベルのパートナーには、リベートなどを優遇する。従来は、取引金額によってレベルを決めていたが、新プログラムではパートナーの専門性を認定する仕組みを用意。認定の有無が、レベルを決める主要な基準になるという。

 (2)は、他社のハードウエア製品などに、シマンテック製品を搭載してもらうこと。「システムベンダーに、シマンテックの製品を部品として使ってもらう」(河村氏)。(3)は、年商1000億円以上の企業に対するビジネスの強化。特に年商1000億円から3000億円の企業に対して力を入れたいとしている。

 (4)は、クラウドに関連したビジネスの強化。「賛否両論があるが、クラウド化の波は確実にやってくる」(河村氏)。同社のクラウド戦略は次の3種類。(a)プライベートクラウドを管理するためのバックアップ製品の提供、(b)パブリッククラウドサービスを提供するデータセンターなどに向けたバックアップソリューションの提供、(c)シマンテック自身によるクラウドサービスの提供。