米Appleは米国時間2010年7月2日、最新スマートフォン「iPhone 4」の受信状態に関するトラブルについて、プログラムが原因であるとし、修正ソフトウエアを無償配布すると発表した。

 同社はユーザー宛ての公開書簡で、iPhone 4が持ち方によって受信状態が著しく悪化することについて調べた結果、電波強度をバーで表示するプログラムの計算式が間違っていたことが判明したと説明。実際の受信状況より2本多くのバーが表示されるようになっていたという。

 この計算式の問題は初代iPhoneから影響が出ていたもので、修正ソフトウエアを適用することで「電波状況を示すバーがより正確に表示されるようになる」(Apple)。iPhone 4のほか、「iPhone 3GS」「iPhone 3G」も適用対象となる。

 同社は、「不安を抱かせてしまった顧客に謝罪する」と述べ、不満が残る場合は、購入後30日以内であれば、壊れていないiPhone 4の返品および全額返金に応じるとしている。

 iPhone 4は、6月24日に米国をはじめとする世界5カ国で販売開始したが、端末の左下方側面の金属部分を覆うように持つと受信状態が悪くなるとの報告が相次いだ(関連記事:iPhone 4に苦情相次ぐ、「側面の金属部分に触れると受信が不安定に」)。iPhone 4の側面にはアンテナが組み込まれており、この設計が原因であるとの指摘もある。一方で、(新設計により)iPhone 4の受信はiPhone 3GSより優れているとの報告も多く、Appleはあくまでもプログラムが原因であることを強調している。

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