Googleが標榜するオンライン・トラベル・エコシステム
Googleが標榜するオンライン・トラベル・エコシステム
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 米Googleは米国時間2010年7月1日、航空券情報ソフトウエアの米ITA Softwareを買収することで両社が最終合意に達したと発表した。Googleは7億ドルを現金で支払う。

 ITAは、マサチューセッツ工科大学(MIT)のコンピュータ科学者が1996年に立ち上げた企業。フライトスケジュール、運航路線、運賃などの情報をまとめて検索・参照できる同社のソフトウエアは、航空業界や旅行業界で採用されている。米Continental Airlines、英Virgin Atlantic Airways、全日本空輸(ANA)、米Orbitzのほか、米Microsoftの検索エンジン「Bing」などでも採用されている。

 Googleは、ITAを買収することで、新たなフライト情報検索ツールの開発に取り組む。消費者が手軽に異なる航空会社や路線、発着時間、価格を比較し、最適なフライトを判断してチケットを購入できる仕組みを提供する。これにより、航空会社や旅行代理店サイトの利用拡大を支援する。なお、オンラインチケット販売事業を行う意思はないとしている。

 米メディアの報道(Wall Street Journal)によるとオンライン旅行サイトの米Expedia、旅行検索サービスの米Kayak.com、スペインの旅行業界向けITプロバイダーAmadeus IT GroupなどもITAに関心を示していた。このうち数社は買収提案を行ったが、ITAはGoogleとの排他的交渉に入っていた。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]
[発表資料(3)]