セキュリティ企業の米トレンドマイクロは2010年6月28日、動画共有サイト「YouTube」において、ある攻撃ツールを宣伝する動画が投稿されたことを報告した。攻撃ツールの価格は15ドル。動画は既に削除されている。
トレンドマイクロによれば、YouTubeや「Facebook」「Twitter」といったソーシャルメディア(ソーシャルネットワーク)は、ビジネスでも利用されるようになっているという。例えば、多くの企業がこれらをマーケティングのツールとして活用している。
攻撃者も例外ではない。攻撃ツールなどの宣伝媒体として利用し始めているという。例えば最近では、DDoS攻撃を仕掛けるツールを宣伝する動画が、YouTubeで確認された(図)。
動画では、攻撃ツールの詳細や、ツールの販売サイトのURL、価格などを説明している。ツールの価格はわずか15ドル。動画はYouTubeによって削除済み。削除されるまでに、600回以上再生されたという。トレンドマイクロでは、そのうちのどのくらいのユーザーが販売サイトにアクセスし、ツールを購入したのかは分からないとしている。
同社によれば、今回の動画はあくまでも一例だという。今後も攻撃者は、攻撃ツールやウイルス(マルウエア)などを宣伝するためのツールとして、ソーシャルメディアを利用するだろうとしている。