写真●佐川急便が7月1日から導入を始める「Biz-Navi」
写真●佐川急便が7月1日から導入を始める「Biz-Navi」
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 佐川急便は2010年6月28日、新型車載ナビゲーションシステム「Biz-Navi」(写真)を導入すると発表した。7月1日から導入を開始し、2010年度中に3037台に搭載する予定。

 Biz-Naviは、ゼンリンの地図データを活用して宅配業務を支援するシステム。配達先をあらかじめBiz-Naviに登録しておくと、地図上に全配達先を表示したり、地図上で選択した位置から最短距離の5件を次の配達先候補として自動表示したりする。配達予定件数や完了件数、不在件数などを常時表示して、配達業務の進捗状況を確認できる。

 サービス品質向上や交通安全のための機能も搭載した。時間警告機能により時間帯指定の配達遅れを防止。事故が多発している交差点や小学校などの場所を通知し、ドライバーに事故防止のための注意を喚起する。

 佐川急便とグループの情報システム会社であるSGシステムが、同一コース・個数でBiz-Naviを使用する場合と使用しない場合の比較実験を実施。その結果、Biz-Naviを使用する場合は使用しない場合に比べて、所要時間が21%短縮、走行距離が34%短縮、燃料消費量が34%削減できたという。

 Biz-NaviはSGシステムとゼンリンデータコムが共同で開発した。両社は6月28日から佐川急便以外の宅配事業者やメール便事業者にも、レンタル販売を開始した。販売価格は月額7800円。3年後に30億円の売り上げを目指す。Biz-NaviのSaaS版の開発を進めており、将来的にスマートフォンなどでも利用できるようにする。