米Appleが2010年6月24日に世界5カ国で販売開始した新型スマートフォン「iPhone 4」に苦情が相次いでいると米国の複数のメディアが報じている。

  米Internet.comによると、ディスプレイに黄色いシミのようなものが現れたり、端末側面の金属部分を指で触れると受信状態が悪化するといった問題が報告されている。

 iPhone 4は事前予約した一部の顧客に1日早く届けられた。これらの問題は、iPhone 4をいち早く手にした顧客が23日の遅い時間からネット上に報告していった。

 ガジェット(電子機器)ブログメディア「Gizmodo」は、iPhone 4のディスプレイに黄色い斑点や帯状のシミのようなものが現れている写真を掲載している。使用している接着剤が原因と考えられており、接着剤がやがて乾くことでシミも自然に消えていくとInternet.comの記事は報告している。

 またiPhone 4の両側面にはアンテナが組み込まれており、側面下部の黒い線の部分を直接指で触れると受信状態が不安定になるなどと報告されている。この現象は左手で持ったときに顕著に起こるという。

 問題にいち早く気付いたのは米Wall Street Journalのジャーナリスト、Walter Mossberg氏。Appleは同氏に対し「実際に受信状態が悪くなるわけではなく、信号の強弱を示すディスプレイ表示が変化するだけ」と説明したというが、 AT&Tの通信はもともと途切れたり、切れるといった問題があるため、ユーザーを混乱させているという。

 別のブログメディア「Engadget」は、AppleのSteve Jobs最高経営責任者(CEO)が同メディアの編集長に返信したというメールを公開している。これによると、Jobs氏は「そのような持ち方は避けた方がよい」とだけ伝えている。

 また米InfoWorldも、Jobs氏が電子メールで「取るに足りない問題」と答えたと報じている。