シマンテックは2010年6月23日、ストレージ仮想化アプライアンスソフト「Symantec FileStore」を発表した。シマンテックと富士通が2月に発表したグローバル提携に基づくもので、FileStoreを富士通製サーバー「PRIMERGY RX300 S6」向けに提供する。

写真1●シマンテック プロダクトマーケティング部の朝倉英夫氏
写真1●シマンテック プロダクトマーケティング部の朝倉英夫氏

 FileStore搭載のPRIMERGYは、複数のストレージを一つのファイルシステムとして扱うストレージ仮想化装置として利用できる。最大16ノードまでスケールアウトが可能。最大構成(16ノード)で、2Pバイトのストレージ容量を単一ボリュームとして扱うことができる。

 シマンテック プロダクトマーケティング部の朝倉英夫氏(写真1)は、「各ノードがリアルタイムにデータを同期しているので、システムを止めずにノードを追加できるのが特徴」と説明する。仮想化機能のほかに、ストレージの動的階層化機能やレプリケーション機能、シマンテックのストレージ管理ソフト「Veritas Volume Manager」の技術をベースとした管理機能などを提供する。

写真2●富士通 ストレージシステム事業本部 本部長代理の松島等氏
写真2●富士通 ストレージシステム事業本部 本部長代理の松島等氏

 シマンテックと富士通は2月にグローバル提携を発表した後に、FileStoreとPCサーバー、ストレージを組み合わせたシステムの共同検証を実施してきた。現在、FileStoreに接続するストレージとしては、富士通製ストレージ「ETERNUS」シリーズのエントリーモデル3機種(ETERNUS DX60/DX80/DX90」と、ミドルレンジモデル1機種(ETERNUS DX400)が動作検証済みだという。

 富士通 ストレージシステム事業本部 本部長代理の松島等氏(写真2)は、「今回のシマンテックとの提携により、当社のストレージシステムを最大16ノードまで拡張できるようになった。FileStoreと当社製ハードの組み合わせを共同提案することで、スケールアウト型ストレージの市場を拡大していきたい」と話した。