写真1●厚さ10Uのきょう体内に512個のAtomを搭載する「SM10000」
写真1●厚さ10Uのきょう体内に512個のAtomを搭載する「SM10000」
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写真2●プロセッサ間はマザーボード上であってもTCP/IPで接続する
写真2●プロセッサ間はマザーボード上であってもTCP/IPで接続する
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 ネットワンシステムズは2010年6月21日、ネットブック用の「Atom」プロセッサを最大512個搭載するデータセンター向けのサーバー「SM10000」を発売した(写真1)。開発は米シーマイクロ。厚さ10U(45センチ)のきょう体内に512個のAtom、1Tバイトのメモリー、ストレージ、スイッチ機能、負荷分散機能、サーバー管理機能を集約し、プロセッサ以外の部品の消費電力を90%削減したという。価格は2335万円から。

 SM10000は、Atomプロセッサとメモリーからなるノードを、マザーボード上でTCP/IPで接続する(写真2)。プロセッサ間でメモリーは共有しない。「電子メールやWebサーバーといったインターネットのワークロードは、プロセスがそれぞれ独立して動作しており、プロセス間でメモリーが共有されることがほとんど無いから」(シーマイクロのアンドリュー・フェルドマンCEO)。このような構成をとることで、メモリーに必要となる消費電力や、ネットワーク装置に必要となる消費電力を削減したという。ノード間、マザーボード間は、1.2Tビット/秒の独自インターフェースで接続している。

 開発元のシーマイクロは、米シスコシステムズや米ジュニパーネットワークスといった、ネットワーク機器メーカーに所属していたエンジニアが中心となって発足した企業。プロセッサやマザーボードを接続する独自のネットワーク機能は、自社開発した。

 「SM10000」の主な販売対象は、データセンター事業者やインターネットポータル事業者、通信事業者などデータセンターを所有する企業。今後3年間で、30億円の売上高を目標としている。