内閣官房情報セキュリティセンター(NISC)は2010年6月17日、各府省庁に対して、Internet Explorer 6(IE6)からInternet Explorer 8(IE8)への移行を推奨したことを明らかにした。
IE6は、2001年8月にリリースされたWebブラウザー。最近では、セキュリティや互換性の問題が頻発。例えば2010年1月には、IE6だけを狙った攻撃が確認されている。このためマイクロソフトなどでは、IE6のユーザーに対して、最新版IE8への移行を推奨(図)。グーグルなどのWebサービス提供者は、IE6への対応を順次打ち切っている。
しかしながらNISCによれば、中央省庁の中には、バージョンアップすることなくIE6を使い続けているところがあるという。組織内のシステム(Webアプリケーション)を、IE6用に構築しているためだ。IE8に移行するとなると、既存システムがIE8で問題なく利用できることを確認する必要がある。確認にはコストがかかるため、移行せずにIE6を使い続けているという。
このためNISCでは、5月12日付けで、各府省庁に対してIE6からIE8への移行を推奨。今後、Webアプリケーションを利用するシステムを構築あるいは更新する際には、最新ブラウザーに対応させることも指示した。加えて、特定のブラウザーだけではなく、複数のブラウザーの利用を検討するよう指示している。
記事公開時、記事中に「Internet 6(IE6)」および「Internet 8(IE8)」という表記がありましたが、それぞれ「Internet Explorer 6(IE6)」および「Internet Explorer 8(IE8)」の誤りです。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。[2010/6/18 18:55]