米ユーカリプタスシステムズは2010年6月16日(米国時間)、仮想マシン貸しサービス「Amazon EC2」互換のプライベートクラウドを構築できる「Eucalyptus Enterprise Edition」のバージョン2.0を発表した。仮想マシン上にホストできるOSとして、従来のLinuxだけでなくWindows Serverを追加したほか、SAN(ストレージエリアネットワーク)に対応した。

 Eucalyptusは、複数の仮想マシンの起動や停止、削除などを一元管理する仮想マシン管理ソフト。これらの操作を行うためのAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)がAmazon EC2と互換性がある。Eucalyptus自身はオープンソースだが、ユーカリプタスシステムズは有償の「Eucalyptus Enterprise Edition」や、サポートサービスなどを提供している。無償版が対応するハイパーバイザーは「Xen」や「KVM」のみで、有償版の場合は「VMware Infrastructure 3 Enterprise Edition」にも対応する。

 新バージョンでは、ゲストOSとしてWindows Server 2003/2008とWindows 7に対応したほか、SANストレージへの対応、管理者アカウントのグループ単位での管理などが実現した。これらの機能は、有償版のみが備える。