インドITベンダーの最大手であるタタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)が大阪オフィスを2010年6月15日に開設した。「関西地区には、世界トップレベルの技術を有する大手・中堅企業が集積している」と評価し、現地での案件獲得に本腰を入れる。
TCS日本法人の本社は横浜市にあり、主に関東エリアのユーザー企業の企業情報システム構築を手がけてきた。だが、2008年からは組み込み系の案件獲得を狙っていた(関連記事)。そのTCSを、大阪外国企業誘致センターやIBPC大阪企業誘致センター、日本貿易振興機構(ジェトロ)大阪本部などが誘致した。
大阪オフィス開設によりTCSは、2011年3月までに関西地区の製造業や医療業、金融業など5社とITサービスの契約を結ぶことを目指す。
インド大手ベンダーはいずれも、東京や横浜に日本拠点を置いている。しかし、組み込み系案件では、「大阪や福岡での受託が多い」(大手インドベンダー)のが実状だ。この6月8日にはインド6位のパトニがJR九州との合弁会社を福岡に設立すると発表している(関連記事)。今後、インドITベンダーによる関西以西へのオフィス開設が増えそうだ。
公開当初、本文1行目の大阪オフィス開設日が間違っていました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです [2010/06/23 10:50]