ノルウェーのOpera Softwareは現地時間2010年6月16日、オープンソースの次期Webブラウザ「Opera 10.60」のベータ版を公開した。高速化に取り組んだほか、HTML5対応を強化し、ユーザーインタフェース(UI)も改良した。同社WebサイトからWindows/Mac OS X/Linux版を無償ダウンロードできる。

 Opera 10.60ベータ版の処理速度は、一部のJavaScriptベンチマークテストで旧版に比べ50%以上速くなった。JavaScript処理中もWebブラウザを操作できる機能「Web Worker」や、ネットワークトラフィックを圧縮して通信帯域を有効利用する技術「Opera Turbo」などが高速化に寄与している。

 今回、HTML5ビデオと米Googleの提唱したWebメディア用フォーマット「WebM」に対応した。これにより、オンラインビデオを容易に視聴できるという(関連記事:[Google I/O 2010]コンテンツ集約サービス「Google Wave」を一般公開)。

 HTML5のアプリケーションキャッシュ機能「Appcache」にも対応した。Opera内でワープロや画像編集、表計算といった複数のアプリケーションを切り替えながらオフライン環境で利用できる。位置情報の取得と各種サービスへの通知も可能になった。Opera Softwareは、位置情報に連動する検索結果の精度向上が期待できるとしている。

 UIでは、タブプレビューやメニューボタンの改良、Webサイトサムネイル表示画面「Speed Dial」のワイドスクリーン対応、各種機能のアイコン表示といった変更を施している。

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