米SeaMicroは米国時間2010年6月14日、オンラインサービス運営用の新型サーバー「SM10000」を発表した。米Intelの「Atom」プロセッサ512個を10Uサイズのラックに集約しており、消費電力と設置体積が一般的なサーバーのそれぞれ4分の1で済むという。米国などで6月30日より販売する。価格は13万9000ドルから。

 SM10000は、インターネットサービスの提供やトラフィック処理に特化したサーバー。動作周波数1.6GHzのAtomプロセッサ8個を実装した演算カード64枚を組み合わせ、10Uサイズ(高さ約44.5cm)で一つのシステムを構成する。ストレージやEthernetスイッチング、サーバー管理、アプリケーション負荷分散といった機能を備え、1台でサービス運営が行える。1ラックでプロセッサ数最大2048個のシステムが構築可能。

 SeaMicroはSM10000の消費電力を減らすため、Atomプロセッサを採用しただけでなく、プロセッサ以外の回路の省電力化に注力したとしている。また、インターネットサーバーに要求されるさまざまな機能を単一ラックに集約することで、総所有コスト(TCO)の改善も図った。

 SeaMicroは、大規模データセンターやクラスタコンピューティング分野の技術者などが設立した新興企業。Cisco SystemsやJuniper Networks、AMD、Intelといった企業の出身者が参加している。ベンチャーキャピタルから2500万ドルの出資を受けたほか、米エネルギー省から930万ドルの資金を得た。

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