図1 今回報告された迷惑メールの例(米シマンテックの情報から引用。以下同じ)
図1 今回報告された迷惑メールの例(米シマンテックの情報から引用。以下同じ)
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図2 今回報告された詐欺サイトの例。動画を見ようとすると、ウイルスがダウンロードされそうになる
図2 今回報告された詐欺サイトの例。動画を見ようとすると、ウイルスがダウンロードされそうになる
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図3 ウイルスの実行例。料金請求が表示されて消えなくなる
図3 ウイルスの実行例。料金請求が表示されて消えなくなる
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 セキュリティ企業の米シマンテックは2010年6月13日、開催中の「サッカー・ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会」を題材にした日本語の迷惑メールが出回っているとして注意を呼びかけた。メールに記載されたURLにアクセスすると、ワンクリック詐欺サイトに誘導される。

 ワールドカップの開催に伴い、同大会を題材にした迷惑メールは世界中で確認されている。今回報告された迷惑メールは日本語で書かれている。メールの送信者名は「FIFAよりお知らせ」、件名は「ワールドカップ全試合無料放送!」(図1)。メールの本文では、ワールドカップ南アフリカ大会の全試合を無料で視聴できるとして、メール中のURLに誘導する。

 実際には、そのURLはアダルトサイトに見せかけたワンクリック詐欺サイト。動画を見ようとすると、動画の再生に必要だとして、あるファイルをダウンロードさせて実行させようとする(図2)。

 ファイルの実体はウイルス。実行すると、パソコンの画面上に料金請求の画像が表示されて消えなくなる(図3)。画像を消すには有料のユーザー登録が必要だとして、5万円を請求する。

 きっかけとなるメールはワールドカップを題材にしているものの、誘導先のサイトにはワールドカップやサッカーを連想させるものは皆無。サイトの誘導には“工夫”が見られるものの、誘導後は、アダルトサイトとウイルスを使った典型的なワンクリック詐欺だという。