NTTデータは2010年6月11日、シンガポールの子会社NTTデータ・アジア・パシフィックを通じて、シンガポールのITサービス企業エイペックス・システムズの株式を79.7%取得したと発表した。アジアにおける保険分野のマーケット拡大を狙う。買収額は非公表。

 エイペックス・システムズは1980年設立で、保険分野のシステム開発やパッケージソフト開発に強みを持つという。従業員は122人、2009年12月時点での資本金は1770万シンガポールドル(約12億円)である。営業・開発拠点はインド、中国、韓国、ポーランドなど8カ国に10拠点ある。

 今回の買収により、NTTデータは日本の損害保険会社の海外展開に対してITサービスを提供できるとしている。NTTデータは生命保険向けITサービスの拡大を狙って2009年8月、生命保険業界向けパッケージソフトを開発する中国のイーバオテック・コーポレーションと東忠ソフトウェアと共同出資して、杭州NTTデータソフトウエアを設立した。だが「シンガポールという立地条件を加味して、アジアでの保険ITサービスの拠点はエイペックス・システムズとする」(NTTデータ広報)という。