日本ケンタッキー・フライド・チキン(日本KFC)が2010年3月から、店舗管理システムをクラウド上で稼働させていることが明らかになった。セールスフォース・ドットコムが2010年6月10日に発表した。日本KFCはクラウド基盤にセールスフォースのPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)である「Force.com」を利用している。

 日本KFCはリアルタイムな情報共有を実現するために、メインフレーム上に構築した店舗管理システムをクラウド上で再構築することを検討していたという。今回、メインフレームで再構築する場合と比べて構築コストを半減でき、開発スピードを5倍に高められるとしてForce.comをクラウド基盤に選んだ。アプリケーションの開発にはCSKシステムズの「店舗開発システム」を使った。

 日本KFCがForce.comでの再構築を決めたのは2009年12月。開発は2カ月で完了したという。クラウド上にシステムを移行したことで「開発や運用におけるIT部門の負荷は大幅に削減できた」(情報システムユニットの石川博敏ゼネラルマネージャー)。同社は今後、より戦略的なシステムの開発に投資を集中できるとして、Excelベースで管理している業務や契約管理業務についてForce.com上でシステム開発を進めていく計画だ。