ネクストウェーブは2010年6月10日、地上デジタル放送やマルチメディア放送を利用した電子書籍配信のためのコンテナフォーマット「.cast」を策定したと発表した。テキストや動画、写真、音声といった電子書籍を構成する素材データと、レイアウトなどの属性情報を分けて配信する。受信端末側は受け取った素材データと属性情報をもとに素材を再構成することで、同一の配信データを画面サイズや操作性の異なる端末で最適化して表示/利用できるという。今後は.castフォーマットの普及に向けて、メーカーや放送/プラットフォーム/コンテンツの各事業者らに向けた普及促進活動を強化する。

 同社が.castフォーマットの利用対象としている端末は、サイネージ端末やフォトフレーム、ネット接続対応デジタルテレビ、タブレット端末、スマートフォンなど多岐に亘る。こうした端末で.castフォーマットのデータを直接取り扱えるよう、端末メーカーに働きかける。

 .castフォーマットは、AMIOフォーラムの活動の一環として実施した実証実験の成果を受け継いでいる。今後も同AMIOフォーラムの活動の中で公開し、最終的にAMIOフォーラムの推奨方式として標準化を目指すという。