日立製作所は2010年6月7日、データセンター構築事業を強化し、中国の現地法人に構築を支援する専門部署を設けたと発表した。「中国では信頼性が高いデータセンターのニーズが高まっている。設備事業だけで1兆円規模の市場に成長する」と、情報・通信システム社ITサービス事業部の渡部芳邦事業部長は話す(写真)。
日立(中国)有限公司に、6月1日付けで専門部署を設置した。10人を超える社員が所属し、データセンターの設計コンサルティングから建設工事、機器納入まで一貫して支援する。中国に進出した日立のグループ会社が実動部隊として、データセンターの建設や空調機の納入作業に当たる。
拘置するデータセンターには空調機やUPS(無停電電源装置)、変圧器、指静脈認証システムなど、日立または同社のグループ会社が手掛ける設備を導入する。エネルギー効率が高い設備機器や、サーバー室内を効率的に冷却する装置を導入することで、環境配慮型のデータセンターを構築する。
日立は北米でも2011年に同様のサービスを提供する予定だ。北米でデータセンター設備と関連サービスを合わせて、2015年度に330億円の売り上げを目標に掲げる。