米Knoは現地時間2010年6月2日、学生向けのタブレット型電子端末「Kno」を発表した。タッチ式スクリーンを2枚備え、見開きタイプとしても、1枚のスレートタイプとしても利用できる。ノート、教材、Webアクセス、教育アプリケーション、デジタルメディアの要素を組み合わせ、学習体験の向上を支援する。Knoは「knowledge(知識)」から名付けられている。

 Knoは、一般的な電子書籍リーダーや他のタブレット型コンピュータが提供していない学習用途に特化した各種機能を備える。印刷媒体の教科書と同様に複雑なグラフや図形を表示したり、直接メモを書き込んだり、ハイライト表示したりができる。

 2枚のスクリーンはそれぞれ独立したインタフェースで操作できる。両パネルで電子書籍を見開き表示できるほか、片面で教科書を表示しながら別片面でWebを閲覧するといった使い方もできる。動画視聴などのデジタルメディア利用や電子メールアカウントへもアクセスが可能である。Flash、HTML5、PDF、ePubをサポートする。

 米メディアの報道(New York Times)によると、Knoはスクリーンサイズが14インチで重量は約5.5ポンド(約2.5kg)。年内にリリースする予定で、価格は1000ドル未満を見込んでいる。

 同社はまた、教育分野の出版を手がける米Cengage Learning、米McGraw Hill Education、英Pearson、米Wileyと提携し、学習支援プログラムを実施する。全米各地の主要な大学で今秋に、Knoを使った教育向けデジタルコンテンツを実験的に提供する。

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