デジタル映画配信技術の米Sonic Solutionsと、動画圧縮技術を手がける米DivXは現地時間2010年6月2日、SonicがDivXを吸収合併することで最終合意に達したと発表した。Sonicは、DivXの発行済み株式のすべてを1株当たり3.75ドルの現金とSonicの株式0.514株で取得する。買収手続きは2010年9月に完了する見込み。

 SonicはDivXの各種技術に加え家電/モバイル機器メーカーとの提携関係を得ることで、映画オンライン配信サービス技術を強化する考え。「ハリウッド(映画業界)も受け入れるレベルのデジタル著作権管理(DRM)を提供できる」としている。

 Sonicは、CDやDVD、Blu-ray(BD)といった記録メディア用のオーサリングソフトウエアや、映像コンテンツのオンライン配信技術を持つ企業(関連記事:Blockbuster,オンライン映画配信サービスでSonic Solutionsと提携)。DivXは動画圧縮技術「DivX」やDRM技術などをライセンス提供しており、世界各地の家電メーカーのDVD/BDプレーヤーで採用実績がある(関連記事:日経パソコン用語事典2009「DivX」)。

 Sonicの現経営陣は、DivX買収後も現職にとどまる。合併会社の取締役会には、DivXの現取締役から2人が新たに参加する。DivXでCEOを務めるKevin Hell氏やCFO兼上級副社長のDan Halvorson氏などの処遇は明らかにしていない。

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