NTT東西地域会社は5月31日、03など市外局番から始まる電話番号を使えるIP電話サービス「ひかり電話」を使ってデータ通信を実現する「データコネクト」を6月1日から提供開始すると発表した。利用可能なのはNGN(次世代ネットワーク)対応のフレッツ光 ネクスト回線に限られる。

 データコネクトは、電話番号を指定して端末間のセッションを成立させるNGNの機能を活用した通信サービス。ひかり電話では、これまで音声と映像の通信が可能だったが、データを直接やりとりすることはできなかった。今回、データ通信機能をひかり電話の基本機能として提供し、6月1日以降にひかり電話に新規加入したユーザーは申し込みなしで利用できる。すでにフレッツ 光ネクスト回線でひかり電話を利用中のユーザーは別途申し込みが必要となる。

 データコネクトの通信料金は従量課金制。保証する通信速度別の料金体系となっており、64kビット/秒で1.05円/30秒、512kビット/秒で1.575円/30秒、1Mビット/秒で2.1円/30秒である。課金単位を30秒と短くしたことで、短時間の通信で済む用途の場合はアナログ通信より通信費を抑えられるとしている。ファックスのほか、決済端末やビル管理通信機のセンター接続などの用途を想定している。

 データコネクトを利用するには対応通信機器が必要となる。今夏にも富士ゼロックスがファックス通信機能を備えた多機能複合機(MFP)を出荷する予定。このほか、リコー、ヤマハ、NECなどが対応するMFPやルーターを出荷する計画である。また、NTT東西が配布しているソフトフォン「ひかりソフトフォン」にも、7月からデータ送受信機能を追加する。

 NTT東西地域会社は同時に、センター側で多数のひかり電話回線と同時接続するサービスとして、100M~800Mビット/秒の速度で同時に最大200回線と接続可能な専用サービス「ひかり電話ナンバーゲート」を提供開始する。データコネクトだけでなく、音声、映像通信にも対応しており、例えばテレビ会議サーバーを接続すれば、ひかり電話上でハイビジョン画質の多拠点同時接続テレビ会議などを実現できる。

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