NECは2010年5月24日、中国のIT企業と協業し中国市場で医療分野の情報システム事業を開始すると発表した。第1弾として、大規模病院をターゲットに医療情報パッケージソフトを販売する。

 NECは医療分野専門のIT企業である重慶中聨信息産業と協業。このほど、両社が共同で医療情報パッケージソフトを開発した。このパッケージソフトは、電子カルテや医療事務、オーダリングなどの機能を搭載している。

 両社は計30人体制で、開発やコンサルティング、営業活動を展開する。中国に約800カ所ある大規模病院をターゲットにしており、既に重慶第二人民病院から受注した。

 中国政府は、2009年~2011年の3年間で、医療制度改革に総額8500億元(約12兆円)を投じる計画を立てている。この計画に基づき医療分野のIT市場が急拡大すると見て、NECは中国市場での医療情報システム事業に乗り出す。今後、中国の複数のITベンダーとの協業を進める方針である。