ローソンは2010年5月20日、2010年2月期の内部統制報告書で、内部統制が有効でない旨を示す「重要な欠陥」があることを開示する決議をしたと発表した。年度内に同社の子会社であるローソンエンターメディア(LEM)で不正行為があったため。ジャスダックに上場するLEMも同様の発表をしている。2月期決算企業の内部統制報告書の提出期限は5月末まで。

 ローソンは不正行為の発覚が2010年1月24日と期末日に近く、「時間的な制約があったため、LEMが不正発覚後に実施した権限の集中排除やリスク管理体制の強化徹底といった是正措置の有効性を事業年度末日において確認するには至らなかった」としている。

 不正行為は、LEMの専務と経理担当の取締役が社内手続きを経ずに資金を流用したもの。ローソン、LEMの両社は不正行為の発覚と不正経理の処理のため、2009年2月期に19億円、2010年2月期に126億円の特別損失を計上。2009年2月期の有価証券報告書と2010年2月期の第1、第2、第3四半期報告書をそれぞれ訂正した。