写真●設置するデジタルサイネージ端末
写真●設置するデジタルサイネージ端末
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 ローソンとアサツーディ・ケイ(ADK)、NTTドコモの3社が設立したクロスオーシャンメディアは2010年5月19日、デジタルサイネージを使ってローソン店舗で展開する広告配信サービス「東京メディア」を開始すると発表した。「特定の場所で、特定の時間に、特定の人に広告をぶつけたい」という広告主のニーズを満たすメディアにするという。開始時期は2010年5月29日午前5時で、東京都内300店舗から開始する。

 クロスオーシャンメディアの代表取締役社長である市原義文氏は、「デジタルサイネージでうまくいっていない事例の要因は設置場所の開拓ができていないことだ」とロケーション開拓の重要性を訴えた。同社のデジタルサイネージ端末設置店舗は当初300店舗から、1年後に720店舗、2年後に1390店舗、4年後には首都圏と名古屋や関西地区で2640店舗に拡大することを計画している。これにはローソン店舗以外の設置場所も含まれるという。

 設置するデジタルサイネージ端末は46インチ型のディスプレイ、および指向性スピーカー、携帯電話機をかざして通信するFeliCa端末で構成する(写真)。ディスプレイには企業広告やローソンのキャンペーン情報、ランキング情報などを表示する。FeliCa端末を使って、携帯電話機へ商品クーポンを配布することも考えている。

 2010年秋からは、店舗の店員が携帯電話機から文字や画像をデジタルサイネージに表示する機能も利用できるようにするという。市原氏は「特売情報や唐揚げのできたて情報など、有益な情報に必然的に出会うシカケである」と説明した。