日本放送協会(NHK)は2010年5月18日、スーパーハイビジョン(SHV)のフル解像度である3300万画素(7680×4320画素)の映像を撮影できるカラーカメラを、日立国際電気の協力を得て開発したと発表した。

 従来のSHV用カメラは、800万画素の撮像素子を4枚用いたデュアルグリーン方式により等価的にSHVの解像度を得ていたが、今回3300万画素の撮像素子3枚を用いることで、赤、緑、青の3原色すべてにおいてSHVのフル解像度の映像が撮影可能となった。また、SHVの解像度に対応した超高精細レンズおよびレンズ色収差の補正機能を新たに開発し、従来のSHV用カメラと比べて、解像度を大幅に改善した。

さらに、新開発の光伝送装置をカメラヘッドに内蔵することにより、 約74Gb/sのフル解像度の映像信号をハイビジョンカメラ用ケーブル1本で中継車まで送ることができるようにした。カメラの消費電力は1500W(カメラヘッドとカメラコントロールユニット、伝送装置を含む)、カメラヘッド重量は65kg (レンズ含む)である。今回開発したカメラおよび撮影した映像は、2010年5月27日から5月30日に開催するNHK放送技術研究所の「技研公開2010」で展示する。

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