米Googleは米国時間2010年5月14日、同社独自のAndroid携帯電話端末「Nexus One」の販売方法を変更すると発表した。Webサイトを通じた直販を取りやめ、欧州で行っている小売りチャンネルモデルと同様の販売方法を世界でも展開する。直販の具体的な終了時期については明らかにしていないが、実店舗の販売網を広げた後になるとしている。

 同年1月5日の販売開始から4カ月、同社が独自で販売を行うという携帯電話販売に対する新たなアプローチは失敗に終わった格好だ(関連記事:Google、Android携帯電話「Nexus One」を発売、アンロック版は529ドル)。

 同社でAndroid OS部門を担当するAndy Rubin氏は、「台湾HTCの『EVO 4G』のように、Android OSがさまざまな端末に採用されていることや、Nexus Oneを通じてもたらされた技術革新について満足している」としたうえで、「これらは我々の予想を超えるものになっているが、(Nexus Oneの)Webストアはそうはなっていない」と述べた。

 「明らかに、多くの顧客は購入前に実際に手にとって検討したいと考えており、サービスプランもさまざまな選択肢の中から選びたいと思っている」とも説明しており、Web販売の難しさを打ち明けている。今のWebサイトはオンラインのショーウィンドウに変更するとしている。

 米メディア(Wall Street Journal)は、顧客サービスの対処の悪さや販売の低迷で、Googleの戦略は精彩を欠いたと報じている。同社はNexus Oneの販売実績について明らかにしていないが、業界関係者やアナリストらは期待外れとの見方を示しているという(関連記事:Googleの「Nexus One」、発売後74日間の販売台数は「iPhone」の7分の1 )。

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