シーエーシー、アクセスなどの中堅中小IT企業7社は2010年5月11日、銀行や保険会社、ノンバンクといった金融機関向けの情報システムを共同で提案・構築するコンソーシアム「アルフィス・コンソーシアム」を結成した。IT企業各社が持つパッケージソフトやサービスを持ち寄り、それらを組み合わせることで、金融機関が求めるソリューションをワンストップで提供する。コンソーシアム全体で、年内に20億円程度の受注を目指す。

 コンソーシアムを結成したのは、シーエーシ、アクセスのほか、ビジネス・ソリューション、ビュルガーコンサルティング、金融ビジネスアンドテクノロジーなど。年内をメドに参加企業を20社前後まで増やす。

 コンソーシアムの参加企業は、自社の顧客に対して、ほかの会員企業が持つソリューションを紹介・提案する形で営業活動を始める。各社が抱える顧客基盤を生かすことで、営業の効率化を図る。必要に応じて、各社の営業担当者がチームを組んで共同で提案活動に臨む。受注後のシステム構築も共同で進める。

 住宅ローン、個人ローン、顧客情報管理、信用情報機関との接続といった分野を皮切りに、コンソーシアムの拡大や金融機関のニーズに応じて、対象業務を広げる。システム構築(SI)サービスだけでなく、SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)やクラウドコンピューティングの導入、コンサルティング、ユーザー研修支援なども共同で手掛ける。

 得意技術や強みとするソリューションを抱える中堅中小IT企業が集結することで、日本IBMや富士通、NTTデータといった大手IT企業に対抗する。