米IDCが米国時間2010年5月10日にまとめたクラウドコンピューティング市場に関する調査結果によると、プライベートクラウド向けサーバーの売上高は2009年の73億ドルから2014年には118億ドルへ拡大する見通し。パブリッククラウド向けサーバーは同期間に5億8200万ドルから7億1800万ドルへ増加する見込みだ。

 IDCはクラウド向けサーバー市場の成長要因として、景気回復の兆しが見え始めたことに加え、既存サーバーが入れ替え時期に来ていることや、物理および仮想インフラを組み合わせた複雑なIT管理に企業が対応しなければならないことなどをあげている。

 IDC調査アナリストのKatherine Broderick氏は、「IT部門にとっては、IT環境の簡素化へ向けクラウドコンピューティングの導入を真剣に検討する最適な時期だ」と述べている。企業は、パブリッククラウドよりプライベートクラウドに注目しており、44%がプライベートクラウド導入を検討しているという。

 同社は、一般向けに広く提供しているクラウドコンピューティング環境をパブリッククラウド、特定企業の社内使用に限定しているクラウドコンピューティング環境をプライベートクラウドと定義している。

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