米New York Timesは米国時間2010年4月27日付の電子版で、米Appleがテキサス州オースチンの半導体メーカーIntrinsityを買収したと報じた。

 記事によると、両社が既に合意に達し、契約を締結したことをAppleは認めたという。Intrinsityは韓国Samsung Electronicsと共同でモバイル機器向けプロセッサを開発したことで知られる企業。4月に入り、業界の各メディアが、Appleが既に同社を買収しているなどとする予測記事を出していた。Intrinsityの従業員が、ソーシャルネットワーキングサービス「LinkedIn」に、自身の所属する会社としてAppleの名を記載するなど、信ぴょう性が増していたという。

 New York Timesの記事は、Intrinsityのプロセッサ技術が、タブレット端末「iPad」に採用されているA4プロセッサの中核技術になっている、との業界関係者の見解を伝えている。また業界誌Microprocessor ReportのアナリストであるTom R. Halfhill氏は、今回の買収金額が1億2100万ドルになったと予測している。

 Appleの広報担当のSteve Dowling氏は、「Appleは小規模の技術企業を買収することがあるが、当社はその目的や計画についてコメントはしない」と話したという。

 AppleによるIntrinsityの買収については、Apple関連の製品や動向に詳しいMacRumors.comが4月の初旬に業界の観測を伝えていた(関連記事:アップル、新たな半導体メーカーを買収か--米報道)。

[New York Timesの記事]