スウェーデンのEricssonは現地時間2010年4月23日、同年第1四半期の決算を発表した。売上高は451億クローナで前年同期比9%減少した。純利益は13億クローナ(希薄化後の1株当たり利益は0.39クローナ)で同30%落ち込んだ。

 売上高の内訳は、ネットワーク事業が前年同期比14%減の247億クローナで、グローバルサービス事業が同3%増の181億ドル。マルチメディア事業は同29%減の23億クローナだった。同社社長兼最高経営責任者(CEO)のHans Vestberg氏は、「地域や市場によって通信事業者の投資行動はさまざまに異なり、多くの新興市場では依然投資に慎重なため、ネットワーク事業が影響を受けた。一方、グローバルサービス事業の専門サービスは引き続き好調だった」と説明した。

 地域別で見ると、北米の売上高は95億クローナで前年同期比99%増加した。モバイルブロードバンドの普及によるデータトラフィック急増が成長を後押しした。しかし、北米以外の地域では軒並み前年同期を下回った。

 米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、アナリストの予測は売上高が478億5000万クローナ、純利益が17億9000万クローナだった。

 なお同社は約5000人の従業員削減を含むリストラ計画を2009年第1四半期より実施しており(関連記事:EricssonのQ4決算,23%増収するも31%減益,5000人削減を計画)、2010年第2四半期に完了する予定。同計画により、2010年後半以降、年間150~160億クローナのコスト削減を実現できるとしている。リストラ関連費用は総額150億クローナにのぼる見込みで、当期に22億クローナを計上した。

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