レッドハットは2010年3月31日、大規模システム向けのLinuxディストリビューションの新版「Red Hat Enterprise Linux 5.5」を出荷開始した。

 新版では、米Intelのサーバー用8コアプロセッサや米AMDの8/12コアプロセッサ、米IBMのPOWER7プロセッサなどに対応した。

 また、Windows向けファイル共有ソフトであるSambaをアップデートした。Windows 7とのファイル共有を可能にし、Active Directoryのユーザーとグループのマッピングを改良した。これによって、クロスプラットフォームでのファイルシステムの管理が簡素化される。

 さらに、レッドハットを中心とするオープンソース・プロジェクトで開発が進んでいる仮想マシンの共通API(Application Programming Interface)である「libvirt」を強化した。サポートできる最大ゲスト数を256以上に拡張した。

 価格はすべて税込で、CPUソケット数/仮想化ゲスト無制限のRed Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platformが1サーバー当たりのサブスクリプションで年間20万4750円から。2CPUソケット/4仮想化ゲストまでの同Enterprise Linuxが年間10万1640円から。1CPUソケットまでの同Enterprise Linux 5 Desktopが、25台当たり年間28万8750円から。

 いずれも利用ライセンスは無償で、テクニカルサポート、製品アップグレード、修正プログラムの提供が前述の価格に含まれている。