日立グローバルストレージテクノロジーズ(日立GST)は2010年4月22日、報道関係者やアナリスト向けにHDD事業の現状を説明した。
同社のスティーブ・ミリガン社長兼CEOは、2010年の第1四半期で収益が大幅に改善したことを示し、「今後も適切なコスト管理を進めながら、事業規模を拡大していく」と述べた。
業績が回復した理由としてミリガン社長は、「供給管理し、需要を見極めることで、安定して収益を上げられるようになった。製品原価、調達コスト、設計コストを下げ、歩留まりも改善した。技術、開発の競争優位性を確保する努力もした。ジャスト・イン・タイムの在庫管理にも注力してきた」と説明した。
日立GSTは、デスクトップ、ノートPC、サーバー向けの各HDDと外付けHDDの製品ラインアップを持ち、Intelと共同で企業向けのSSDも開発中だ。競合関係にあるSeagate TechnologyやWestern Digitalと同様に、HDD内部の部品から本体までを製造する垂直統合のビジネスモデルを採っている。
競合メーカーとの関係についても説明した。現状の出荷台数のシェアは、Seagate TechnologyとWestern Digitalが高く、日立GSTは大きな差を付けられている。ミリガン社長兼CEOは、「競合のシェアが高いが、粗利益率は競争力が高いものになっている」と述べた。
同社は今後もHDD事業の業績向上に力を入れていく。SSDについては、2010年下期に製品を発表するという。