米Visaは米国時間2010年4月21日、電子決済代行サービス事業者の米CyberSourceを買収することで両社が最終合意に達したと発表した。VisaはCyberSourceの株式1株につき現金26.00ドルを支払う。買収総額は約20億ドルにのぼる見込み。

 CyberSourceを買収することにより、EC(電子商取引)分野での製品拡充とリスク管理強化を進め、オンラインショッピングにおけるVisaのデビットカード、プリペイドカード、クレジットカードの利用促進を目指す。また、Visaのグローバルな存在感を活用し、CyberSourceの国外事業の拡大を図る。

 Visaによると、CyberSourceは米国における電子商取引の約25%を処理しているという。英British Airways、米Home Depot、米Facebook、米Googleや中小販売業者など29万5000社以上がCyberSourceと傘下ブランドAuthorize.Netのシステムを採用している。

 VisaとCyberSourceの取締役会は既に同買収計画を承認しており、手続きはVisaの2010会計年度第4四半期(2010年7~9月)に完了する見通し。

 米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、1株当たり26.00ドルという金額は、4月20日の終値より34%高い。ネットバブルの時代には、CyberSourceの株式は65ドル以上で取引されていた。

[発表資料へ]